鉄道模型工作実験室

Nゲージ鉄道模型に関する工作や実験を行っています。

チラツキを防止したLED式室内灯

 【 古いブログで掲載した記事(2020/12/7)を再掲載します。】


テープ式LEDを使った室内灯ユニットを工作してきたが、走行中のチラツキが激しく、レールや車輪のメンテナンスを実施するも充分ではなかった。 そこで、チラツキの原因を探るうちに、色々な知見を得ることが出来、その対策を図った室内灯を完成する事ができた。そこで、得られた知見を整理して要点をまとめておくことにした。


■テープLED式室内灯ユニットの構成
テープLEDを使用するにはDC12volt のPWM制御によるコントローラが必須である。そして、チラツキを防止するにはコンデンサの設置が必要であるが、このコンデンサとPWM
制御の関係が問題なのである。この問題を解決してチラツキを防止した室内灯ユニッチの構成を下に示す。

   

この様な構成にした場合の重要なポイントは、

  1. ブリッジダイオードは、ショットキーバリアダイオードを使用すること。
  2. コンデンサは電解コンデンサとし、その容量は 100μF 程度とする。セラミックコンデンサを使用するとその効果は1/5 程度に低下する。
  3. 室内灯の明るさは電流制限抵抗を用いて電流を抑えること。標準は 1KΩにて3~5mA 程度とする。
  4. コンデンサはブリッジダイードと電流制限抵抗の間に設置すること。

このなかで、1項目のねらいは、コンデンサに貯めた電気を電源側に逆流しないようにし、電源側のPWM制御波形への影響を防止するためである。特にコンデンサはコアレスモータを搭載した動力車への影響が大きいため、この選択は重要である。
2~4の項目は、コンデンサに貯めた電気を有効に使用するための方策である。また、電解コンデンサの容量や電流制限抵抗の値は、使用するLEDの特性に合わせて、適切な値の物を使用する必要があります。消費電流の多いLEDの場合には、大きな容量のコンデンサが必要となります。
なお、このモデルの最大の欠点は、電解コンデンサを使用するため、そのサイズが大きくなることですので、何らかの妥協と工夫が必要です。


■ 実際に工作して室内灯ユニットの例
装着しようとする車両に合わせて、いろいろな形状のユニットを工作して来た。 特に、電解コンデンサのサイズが少し大きいので、どこに収めるかが工夫のしどころである。 下に示すユニットは、表面実装用ショットキーバリアブリッジダイオードを使用してコンパクトに収めたものです。

 

  • テープLED: LEDテープライト 5m 300灯 12V 両端子 1チップ 薄型 非防水 単体 電球色、海渡電子製、Amazonにて¥475.-
  • ブリッジダイオード: 表面実装用ショットキーバリアダイオードブリッジ 60V2A TS260S(5個入)、秋月にて1パック ¥100.-
  • コンデンサ: アルミ電解コンデンサー100μF16V105℃ ルビコンMH5、秋月にて@20.-
  • 抵抗: カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗) 1/6W1kΩ (100本入)、秋月にて1袋¥100.-
  • 基板: 16ホールユニバーサル基板(2.54mm) Picotec International製、秋月にて@15.-

この他に、ポリウレタン線やハンダ等が必要となりますが、送料抜きで計算すると、1セット70 円弱で工作出来ます。 嬉しいですね!


なお、詳細な内容につては、「鉄道模型工作実験室」の「チラツキを防止したLED式室内灯 まとめ」をご覧ください。

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